あつまれ!華麗なるクラリネットファミリー

突然ですが、みなさんはクラリネットと聞いてどのような楽器が思い浮かぶでしょうか?

わたし

クラリネット??あーあれね、リコーダーみたいなやつでしょ?音が出なくなっちゃうやつ!

そうそう、それ!黒いやつ!

これまでに、この流れの会話は何百回としてきました。特に美容院(笑)

実はクラリネットには‟特殊管”といわれるものがあり、全て合わせるとなんと8種類もあるのです。※厳密にはもう少しあるのですが一般的には8種類と言われています。

今回は音大クラリネット科を卒業した私から、華麗なるクラリネットファミリーをご紹介いたします!


B♭クラリネット

B♭クラリネット

まず、みなさんが真っ先に思い浮べたであろうこちらはB♭クラリネット、通称”ベーカン”と呼ばれるものです。吹奏楽からオーケストラ、ジャズ、ソロまで幅広いジャンルで使われます。最も一般的なクラリネットでみんなここからスタートします。

A♭クラリネット

A♭クラリネット

通称‟アーカン”。一見、B♭クラリネットと何が違うの??と思いますが、先ほどのに比べて微妙に管が長いのが特徴です。

専門的な言葉で説明すると、B♭クラリネットに比べて音程が2度低く、深みのある音色が特徴的な楽器です。オーケストラではこの二本を曲中で持ち替えて演奏します。楽譜上に、ここからはin B♭、ここからはin A♭と指示があるので奏者はその指示に沿って持ち替えます。持ち替える時はマッピ部分(くわえる部分)のみ取り外し、付け替えます。曲によっては超高速で持ち替えをしたり、それでも間に合わない時は頭の中で音を移調して演奏する場合もあります。

オーケストラを聴きに行くときは是非クラリネット奏者の動きにも注目してみてくださいね。

モーツァルトやブラームスをはじめとする多くの作曲家たちにも愛され、沢山の名曲を書かれています。

E♭クラリネット

E♭クラリネット

通称‟エスクラ”。こちらも写真だと分かりづらいのですが、小さくてかわいい楽器です。

B♭クラリネットよりも4度高く、高音域を担当する楽器です。大編成の吹奏楽ではよく使われておりオーケストラでもソロで活躍する楽器で、華やかな音色が特徴的です。フルートやピッコロと同じ動きをすることが多く、高音域の音程を合わせるのがなかなか難しい部分です。

E♭アルトクラリネットFバセットホルン

一気に楽器のサイズが大きくなります。バセットホルンに関してはクラリネットという名前も省かれてしまいました…。
こちらの二本は特殊管の中でも特殊で吹奏楽やオーケストラといった大編成よりも室内楽で活躍する楽器です。バセットホルンはモーツァルトの宗教音楽で頻繁に使用されています。まろやかな音色が特徴的です。

B♭バスクラリネット

バスクラリネット

通称“バスクラ”。重厚で華やかな響きを持つ低音楽器。吹奏楽からオーケストラと、室内楽まで欠かせない楽器です。吹奏楽ではクラリネット集団と離れた位置に座っていて、チューバやコントラバスなどの近くにいることが多いです。

E♭コントラアルトクラリネット

コントラアルトクラリネット

こちらもアルトクラやバセットホルンと同じくらいレアキャラです。バスクラよりも低い音域でクラリネットアンサンブルや大編成の吹奏楽、オーケストラでたまに登場します。

B♭コントラバスクラリネット

コントラバスクラリネット

なんということでしょう。もはやクラリネットの面影はありません。
ですがこちらもクラリネットには欠かせない楽器です。B♭クラリネットより2オクターブも低い音域をもち、最低音はもう何の音が鳴っているのか分からないです(笑)音も姿も存在感は抜群。持ち運びから組み立て、音を出すまで全てが大変です。


さて、いかがでしたでしょうか?

クラリネットといってもこれだけの仲間がいるので、クラリネットパートだけで様々な曲を演奏できるのが何よりの強みです。YouTubeでもたくさんの動画を見ることが出来るので是非検索してみてくださいね。

最後に私が音大時代に撮ったクラリネットファミリーの集合写真をお見せします♪

最後までお読みいただきありがとうございました♪他の記事も是非ご覧ください!